Delhi's First Public Art Festival
48 Public. Art. Ecology.
2008 12/12~21 チャンディ・チョーク、デリー、インド
ガンジス川の支流、ヤムナ川の水質汚染が、アジアの水危機の象徴といわれるほど、末期的な症状にある
ヤムナ川は、ヒマラヤに源流を発し、全長1,375km。
日本で一番長い川である信濃川の、約3.7倍の長さである。
上流のタジェワラ・ダムで、灌漑用水のため実に95%の水が取られる。
「川には、何も残ってない。そして、主流に流れ込むものは、
大量の汚染普、工場からの排水、ゴミ、糞、畑からの殺虫剤ーーー」
ヤムナ川がデリーに入る時には、既に自浄能力を失っている。
「川は、デリーのトイレだ!
この過食で嘔吐症状の首都は、毎日未処理の下水を
約18億リットルも、川に吐き出している。
それに、毎日、3億リットルの工場排水も。
デリーの飲み水の70%がヤムナ川からのものだから、
一体、我々は何を飲んでいるというのか?」 
WHAT ARE WE DRINKING?
デリーでは、6〜8月の夏期、40℃を超すと言う。地球温暖化が深刻化する中で、人類の生存の限界を問おうというのだろうか---、「48℃-Public.Art.Ecology」という、デリー初のパブリック・アート・フェスティバルが、2008年12月に開催された。パブリック・アートと環境アートを合体させた、Public Eco-artという新しい提案に、海外から10人、インド国内から10人が選抜され、遺跡跡に、公園に、建物の間に、路上にと、大掛かりな作品を展示した。それらの作品を、地下鉄を使い、時にリキシャに乗って、見て回るという、壮大なスケールのフェスティバル。
池田一は、アジアの水危機の象徴といわれるヤムナ川の調査に始まり、「必要なWater Channelを探そう!」をキーワードに、プロジェクトを展開。チャンディ・チョークの、ムガール王朝の水路・噴水跡に、未来に水を運ぶ船を連想させる「WATERPOLIS」を出現させた。
Metropolitan Mega Dream vs. Community Aspiration.
 まもなく世界一の大国になるといわれる、インドの首都。そこには、「大都市のもつ、巨大な夢」と「コミュニティが生き残る願望」との対決が、際立ち、
世界というこんがらがった臓物のような混沌さがむき出しに見えてくる。デリーは「地球のへそ」であり、ヤムナ川は「へその緒」に違いない。

INTERVIEW (デリーの新聞・雑誌からのインタビューから、一部を抜粋し、日本語に翻訳)
WATERPPLIS
as Future Water Vessel
パブリック・アートについて。どう思うか?

池田一/毎日の生活を取り囲む環境の急激な変化とともに生きることを運命づけられた今日、エコロジカルに持続可能な未来に相当するパースペクティブでものごとを見ていかねばならない。そこで、日常生活と強い結びつきをもつパブリック・アートは、未来におけるエコロジカルな問題と深い関連っをもつ特別なサイトとして特長づけられる必要がある。私は、しばしば言うのは、「私のアートワークは、未来の入口を押し広げる拡大レンズに例えることができる」、と。そこで、私にとってのパブリク・アートは、公共空間に設置されたモニュメントのような構造物ではなくて、未来の地球に住む人たちのために必要な想像力を見い出すことが出来るオープンな場所のことである。もし、このやり方を変える必要があるならば、それは私の拡大レンズを、誰しもがより鮮明に覗き込むことが出来るように、磨くより効果的な方法を見つけることであろう。

ウオーターポリスを、未来の水船として
WATERPOLISは、深刻な水問題や水保存と戦う”乗組員”を集めるために、いまオールド・デリーのチャンディ・チョウクに停泊している。
あなたのプロジェクト、WATERPOLISが、何を意味するか。説明してください。

池田一/疑うことなく、水は地球上のもっとも貴重な資源のひとつである。水は、地球上に住むひとりひとりにとって、絶対に不可欠なものである。水を生存のための権利、基本的人権として把握することの重要性を強調したい。WATERPOLISは、誰でもが乗り込むことが出来る船のようなものである。そう、地球を豊かなものにしている多様さをつなぐ共存と協働の、新しいチャンネルを求めて航海する、未来の船です。いま、WTERPOLISは、チャンディ・チョウクのタウン・ホールの前に、錨を下ろしているわけです。あなたを、未来の船に乗船するよう、招待したい。どうぞ、WATERPOLISの乗組員に。そして、未来の地球に住む全ての人のために、基本的人権を守るための航海に、出ましょう。

厳密に言うと、何を設置するのですか、それはなぜですか?

池田一/ムガール王朝の時代にあった水路の上に、
WATERPOLISは、全長約80メートルの未来の船を設置したものです。実際に、5本のマストと、60本のオールを持つ。まず、積み込まれた2種類の積み荷について、語りたいと思う。「80リットルの水箱」は、WATERPOLISの、もっとも重要な要素のひとつです。一人の人がある程度の人間生活の基準を維持しようとすると、一日80リットルの水が必要であると言われています。80リットルの水は、地球上に住むひとりひとりの毎日の生活を支える基本的人権として水である、ということなのです。私のパブリック・アートを展開する場合に、これは公衆の中での共通の言語のひとつなのです。
「Water Joint 水ジョイント」は、文字通りWater Channel 水路の間をつないでいき、水不足に困っていている人たちの方へ水路を拡張していくためのツールです。「Water Joint 水ジョイント」の中を覗くと、基本的人権としての水を確保しようと待ち受ける手を見い出すことが出来ます。そして、さらにいろんなものが、WATERPOLISには積み込まれているのです。


WATERPOLISに積み込むもの
LOARDS 積み荷
水に関する意識を高め、将来の水危機について考え、現実に行動するために必要な、各種の『水の積み荷』を搭載している。
WATER JOINT 水ジョイント
Water Channel を接合し、拡張するためのツール
地下鉄のチャンディ・チョウク駅には、展覧会用のリキシャが待機している。WATRPOLISのあるタウン・ホール前に着くと、入口に設置された一連の『Water Joint』が目に入る。『Watr Joint』を通して中を覗くと。水、汚染されてない水を待ち受ける手に出会う。文字通り、Water Channel 水路の間をつなぎ、効果的な水源を保つことの、緊急な必要性を訴えている。
WATERPOLISを通じt、何が展開するのですか?

池田一/WATERPOLISは、通常の場所を、未来に向いた想像的な地点に変えることが出来ます。
WATERPOLISが、その住民と呼ぶ人たちの息遣いによって、徐々に変化していくことを想像して下さい。人は、80リットルの水箱を背負って歩き回り、現実のWater Channelに関するさまざまな情報を
WATERPOLISにもたらすことが出来る。これらのアクションを通じて、WATERPOLISは流入、流出によって活性化される、ある種の基地として機能するだろう。チャンディ・チョウクにおける、未来の水船としてのWATERPOLISは、「拡張するパブリック・アート」とか「変化するパブリック・アート」として定義されるだろう。

Find out the water channel extending through your underfoot.

治療中の水 と 80リットルの水箱
基本的人権としての水を保守するためのツール
wATERPOLISに沿って、タウン・ホールの方に歩いて行くと、幾つかの包帯が巻かれた蛇口と水道管が眼前に出現する。これらの病んだ外観は、人々が水不足に悩むことなく生活を送っていた頃を思い起こさせる。あなたは、多くのWater Channel 水路が直ちに治療されなければならないことを、学ぶにちがいない。包帯が巻かれた蛇口の前に置かれた「80リットルの水箱」は、近い将来の、ある日、新鮮な水を受け止めるべく、待機している。
When will 'fresh water' gush out from the bandaged taps?

Missing Earth Taps
地球上のあらゆる地点が貴重な水源とつながっていることを知らせるツール
WATERPOLISの中のマストに近づくと、ロープで吊られた、不思議な形をした木の箱に注意がいくだろう。これらのボックスは、かって6つの「80リットルの水箱」で組み立てられた立方体であった。しかし今は2つの「80リットルの水箱」が消滅している。それらが消滅したスペースえお注意深く見ると、「Earth Taps 地球の蛇口」と呼ばれる写真によって占められていることに気づく。植物の中の蛇口、土壌の中の蛇口、水の中の蛇口ーー。Earth Tapsは、80リットルの水箱があなたの日常生活のまわりにあることを示唆している。
Find 80 liters Water Boxes missing from this cubic structure.

Water Backpacking タウン・ホールの前の噴水跡をぐるっと巡ると、水を掬い取る手のさまざまな表情をもつプラカードを見ることが出来る。そして、それらのプラカードと、80リットルの水箱が一体になって、それらは竹で作られた背負い子の上に載っている。
水探しのために、背負って出掛けるためのツール
Be just a crew of Future Water Vessel !

WATERPOLISから、外へ
ACTION
毎日の生活に不可欠な水を集めるためのアクションに、是非参加されることをお誘いします。水を探すアクションを始めよう。
WANTED missing water 行方不明の水を探せ!か、
WANTED promising water 将来有望な水を探せ!か。
探した水を入れる「80リットルの水箱」をバックパッキングするためのツールは用意してあります
Hey, crews ! Row out into an ecologically sustainable future with 'Loads of Water' !

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